高山登久太郎会津小鉄会長の法廷での証言

 1998/8/5 京都地方裁判所にて

1998年8月5日、すでに解散している4代目会津小鉄元会長、高山登久太郎氏が起こしている国家賠償請求訴訟の公判において、高山氏は本人尋問として原告側弁護人(3名)との一問一答形式により以下の内容の宣誓証言を行った。

弁護人: あなたが名乗っている高山登久太郎は(外国人)登録通称名か?


高山:  はい。高山姓は、韓国が植民地時代に日本が行った創氏改名によって付けられた姓である。私は、日本人として生まれ日本国籍名を持っていたが、第2次世界大戦後に日本国籍を失ったため韓国名を使っていた。任侠道に入って14〜5年経った頃、最初は「高山徳太郎」を使っていたが、その後「登久太郎」と名乗るようになった。だから、自分には出生名(韓国名)と登録通称名の2つがある。


弁護人: 4代目会津小鉄とは個人を指すのか?


高山:  4代目会津小鉄は、個人と団体の両方を意味する。


弁護人: 任侠道に入った動機は?



高山:  子供の頃は親に守られていたため外の社会で行われていた差別を感じることはあまりなかったが、敗戦後は親が韓国に帰国してしまったので自分一人では為すすべもなく衣食住を得るために私と同様に差別される人間が身を寄せ助け合っていた任侠の団体に入ることは自然現象のごときものであった。食っていくために他に選択肢がなかったのである。任侠の世界における「親」は中川ヨシタロウである。中川とは伝統的作法に基づき盃を交わして「親・子」の契りを結んだ。この親子関係は擬制であるが、私は中川に対しては実父に対する以上の感覚・気持ちを持っていた。任侠の世界における「親」は、「子」に対して絶対的な権威を持つものである。また、任侠世界における自分の「親」と親子の盃を交わした者はすべて自分にとっては兄弟になる。


弁護士: 共通の「親」を持たない「兄弟」はあり得るのか?



高山:  ある。ただし、これらの兄弟間においては命令・指示を行うことはできない。それぞれが自分の親を持っており、命令などは各自の親からのみ与えられる。こうした兄弟縁組みの成立後は、親戚的な付き合いをするのが望ましく、兄弟分の属する団体が係わるもめ事などが発生したときに仲裁役を果たす場合もある。中川組の中川親分は本当の任侠の親分であった。「堅気を泣かすな」「弱気を助け、強気をくじく」ということを実践した人であった。私が所属していたような任侠の団体には差別された人達がたしかに多くいた。同和出身者も多かったし、いわゆる「はみ出し者」ばかりの集団であった。これが寄り集まって、侠(おとこぎ)をもって自立していくという生き方であった。


弁護士: 中川組にはタブーとか掟のようなものはあったか?


高山:  いわゆる「破廉恥罪」は恥とされたし、クスリ(麻薬・覚醒剤)を使用することは御法度であった。これに背けば、破門である。実際、大分多くの破門のケースが出ている。


弁護士:さきほど、堅気に迷惑をかけないのが任侠の大原則であると言われたが、もう少し説明してほしい。


高山:  迷惑をかけないのは当たり前だが、それだけでなく福祉団体への寄付なども数多く行っている。しかし、任侠は人に誉められようとしてやっている訳ではないので、おおっぴらに宣伝するようなことはしない。


弁護士: あなたが中川組2代目のときは、そのような寄付行為などを「子」も行うようすすめたか?


高山:  良いことなので勧めたことはあるが、やっている人もあればやっていない人もある。決して強制はしない。その他に、若い者のなかにはアイバンクに登録している者もいる。また、阪神大震災などの災害時などにも、われわれから公表することはないが支援活動も黙々と行っている。


弁護士: 中川組2代目を襲名したときは博徒であったのか?


高山:  そうだ。あの当時は競輪場・ボート(競艇)場などができてきて、県からの嘱託依頼を受けて今で言う「警備保障」的なことをやっていた。


弁護士: 敗戦直後の治安維持などで警察に協力したこともあったのか?


高山:  あった。労働組合の対立、共産党の今の流れの中でそれなりの対応はしてきた。


弁護士: 警察についてすこしお聞きしたい。昭和38年に賭博は非現行犯でも逮捕するというふうに警察が方針を変えた時期があったが、これについてはどのように考えているか?

高山:  いわゆる「総長とばく」で次々に逮捕していって、非現行犯化を全国的に展開していった時期である。博徒団体はこの時期を境に賭博はできなくなった。それで事業を始めたり、現業を持つようになっていった。しかし、警察のやり方は、「アメとムチ」を恣意的に使ったもので、地域によってはバクチを(実質上)公認しているようなところもあるのは事実で、同じ法律の下でこんなことが行われているのはまったくオカシイと思う。昔は、警察もトバク行為を容認していた。今は、組によって容認しているところがあるかと思えば、別の組にはダメだといった誠に恣意的な法の適用をしている。また、山口組3代目田岡組長が一日署長を務めた事実があるにもかかわらず、後で警察はそんな事実はないと否定しているが、こんなヒドイ話はない。最近では警察の不祥事が次々と問題になっているが、ヤクザ団体の不祥事はまったく意味が違う。取締りの対象でも、任侠の場合は本人だけでなく、それ以外のヤクザでもない親族の者にも累を及ぼすような警察・権力のやり方はあまりにもヤクザの人権を無視しすぎている。特に暴対法施行以降にその傾向がヒドクなっている。また、暴対法改正以後は、任侠の者の周辺者に対しても氏名不詳者でも令状が出されるような状況が続いており、いわゆる企業舎弟とかその他の呼称で呼ばれる第3者、あるいは第4者、第5者でもガサ入れをして来ている。暴対法改正以前はこのような動きはたいしたことはなかったが、改正後は意図的にやってきていることは事実である。このような警察の対応は、まったく違法行為であり不公平でもあり、それを是正しようとしない警察は「日本最大の暴力団だ」としか言いようがない。

弁護士: この(なんとか)協議会というは何ですか?

高山:  ソープ業者を集めて組織化したものです。

弁護士: ソープランド営業とはどんなものですか?

高山:  売春ですね。この協議会の設立にあたっては、大津警察の3階の部屋を使って設立総会が行われたのです。

弁護士: この協議会の実体は?

高山:  暴力団のミカジメ料を警察が没収するということです。警察が介入してしてやるから言うことを聞けという訳で、まったく馬鹿げたことをやっている。えん罪覚悟のうえでやっているとしか言いようがない。

弁護士: 大津のパチンコ店や景品買いについてすこし聞きたい。

高山:  景品の換金がなければパチンコは成り立たない。はじめはタバコを景品にしてそれを換金していた。それを警察がおさえたので、パチンコ店との間でモメた。そこで業者は内部(店内)で換金をするようになった。警察はそれを黙認している。われわれはその証拠を写真にとって警察に示したが、警察は知らん顔であった。これはオカシイ。

弁護士: そこで次に景品所というのができる訳ですね。

高山:  福祉名目で土地を分筆して場所を設置しカモフラージュをしている。この景品所を管理する団体の事務局長が警察のOBで、前の署長もやっていた。これは犯罪を見逃していることに他ならない。同じ様なことは、警備保障業界にも警察OBが大挙して入っている。これじゃ「ヤクザと縄張り争い」のと同じである。今までのヤクザの商売を全部警察がやっている。こんなことを言っても裁判長などはわかりませんよね。公安委員会は警察のカイライ(傀儡)にすぎない。いろんな営業許可を公安委員会の名前で下ろしている。聴聞のとき、公安委員はソープランドなどは見たこともなければ聞いたこともないなどとも言うが、そんなものにどうして許可を下ろすことができるのか。自分達の子供をヤクザにしようとは思わない。しかし、ヤクザで正しく生きようとする者たちをイジメルのは良くない。ヤクザであれ誰であれ悪いところは切ったらエエんや。播随院長兵衛は町民のために命をかけた。戦争へ行って国のために戦って金紫勲章を受けたような立派な人を、ヤクザだというだけで暴対法の網にかけられたら我々は「まともに生きていかれへん」。

弁護士: オウム真理教のことについてお聞きしたい。オウムは、暴対法の指定を受けていないということで、最終的に破防法の適用を受けなかったことについてどう思うか?

高山:  オウムは暴力集団やね。

弁護士:4代目会津小鉄と比べてどちらが犯罪性が高いか?

高山:  オウムのほうが犯罪性が高い。彼らは無差別に殺人を犯している。われわれは、言葉は悪いが「なわばり」を守るんだという気迫でやっているが、オウムはただ無差別に人を殺すというひどいことをしている。われわれは暴対法の指定を受けたことによって「差別」を受けた。われわれの団体は前科率が高いというだけで指定暴力団の烙印を押されたが、われわれは無差別に人を傷つけることなどとは無縁である。

(質問者の弁護人交代)

高山:  会津小鉄は歴史的には、初代上坂、2代目上場が会長であった。戦後、3代目会津小鉄となった人が私の「親」である。京都の任侠は、上坂の流れを汲む者がほとんどで、それぞれが3条の親分、7条の親分などと呼ばれ、地域を対象として地域に密着して渡世をしていた。しかし、昭和38年の総長トバクの頃から大組織が小組織を合併して組織拡大に走るようになった。地元の中がバラバラになってしまった。

弁護士: あなたを4代目にするという意思は誰のものだったか?

高山:  総裁のもの。周囲の状況などを勘案しながら3代目が決めた。

弁護士: あなたが4代目を襲名した後、盃を交わす相手を決めたのは誰か?

高山:  自分である。先代との絡みもあるし、刺激を避けるように配慮するとともに、実績も考慮しなくてはならない。

弁護士: 舎弟頭とはどんな身分か?

高山:  筆頭の「弟」である。舎弟頭補佐は、舎弟頭を補佐する者。舎弟頭も舎弟頭補佐も決定権は持っていない。

弁護士: こうした名称は何のためにあるのか?

高山:  一般の社会でも会社や小役人が役付きの欲しい者もおる。序列のみを表すもので、権限はない。若衆になる決定は4代目1人で決めることである。若頭は若い者のなかの長男である。小頭はその下に連なる序列配分である。同様に、本部長という名称も形式的なものである。組織委員長は、私(4代目)の時代に初めて取り入れた名称である。副本部長などもすべて警察の資料では何か実質的意味のある身分のように言われているが、役職名はすべて形式的なものにすぎない。

弁護士: 「総会」には誰が出席するのか?

高山:  准若中まですべて出席する。准若中とは私の若衆のそのまた若衆のことで、見習いのようなもので、寄合に出席しているが何の発言権もない。だから私とは擬制血縁関係もない者で、言ってみれば傍聴人のようなものである。

弁護士: 執行部会の構成メンバーは?

高山:  若頭、小頭、舎弟頭、それに本部長と副本部長である。これも一般の会社と同じで、多くの人間が所属する組織をまとめるには必要なものである。執行部会は総会に提言するための案件をまとめるところで、決定権はない。

弁護士: 破門状について少しお聞きしたい。4代目会津小鉄では審議会で破門の決定をしたことがあるか?

高山:  ない。ここで審議会が出てくるのは、うちで破門した者が枝の枝の組員であるような場合、連絡がよく行われずに破門された組員を他の組が拾う可能性があるから、本部審議会で統一・徹底しろという意味である。「絶縁」においても4代目執行部が関与したことはない。

弁護士: あなたは対立抗争事件を開始、停止あるいは継続する司令を出したことがあるか?

高山:  対立抗争事件などが起きた場合、それを止めさせるのが上の者のやることである。だから、そのような場合は、組織の序列にしたがって話を聞き、止めさせるよう指示をする。

弁護士: あなたの組織の財政はどのようになっていたか?

高山:  うちの組では各自がの能力で収入を得ることを基本としている。上部に集められる金はほとんど冠婚葬祭用の金で、警察が言うような「上納金」といったものはない。そんなもので生活できるわけがない。また、まともな仕事で金を得ても、上納金だのとマスコミと結託してそのように書くから我々が誤解されることになる。集まった金の管理は本部長が責任を負い、実際の金の保管は副本部長が行う。冠婚葬祭あるいは襲名事などのいわゆる「義理がけ」に際しては、貰ったものは返すという相互的な姿勢が基本である。

弁護士: あなたは平成9年2月12日に引退をしたが、5代目会長への継承の盃は行ったのか?

高山:  行った。それは代名を継承する儀式である。いわゆる名跡の継承である。この代名を継承すると言うことは、4代目会津小鉄を団体として抹消すると言うことであり、事実そのときも18人ほどの者が辞めている。残っている者は新たに5代目会津小鉄と盃を交わして親子の縁を結ぶ。だから5代目会津小鉄は中身としては私から何も継承していないし、私も5代目に対して何の意見もできない。

弁護士: 5代目が誰と盃を交わすかなどについてあなたは関与していないのか?

高山:  もちろん関与していない。

弁護士: 4代目会津小鉄の目的は何か?

高山:  まず第一に、相互扶助である。また、マスコミや外野席が警察と一緒になって「ヤクザは金持ちである」というようなことをよく言うが、ヤクザは金持てへん。うちにも警察の密偵のようなことをしていた奴もおったが、そいつらも悪いことしたら結局は捕まるんや。

弁護士: ハミ出し者の相互扶助団体ということか?

高山:  そうだ。昔は軍隊があって、ハミ出し者でもそういところへ行けばなんとか食うことはできたが、今はハミ出し者が行くところがなくなっている。

弁護士: 暴対法以前は、4代目会津小鉄では代紋、バッジ、名札などを公然とかかげていたが、これは何のためか?

高山:  それは言ってみれば「勢力誇示」である。たとえば、冠婚葬祭などで他の団体の人が事務所に来たときなどに、数多くの名札がかかっていたり、素晴らしい看板が出ていたりして事務所がキチッとしているを見れば、この団体の勢力はなかなかのもんだと思ってくれる訳や。このせかいではそういった物理的な考え方をするのが一般的である。

弁護士: 公然性という点では外国のマフィアとは違うようだが、それは何故か?

高山:  我々は任侠と言うことについて悪いという認識は持っていない。だから無差別殺人などはしない。堅気にカチ込んだりしたら、その人間やその上の者を絶縁にさえしている。何故かマスコミはこういうことは全然報道していない。その結果、我々に関しては一般人に恐怖感を与えるようなイメージだけがマスコミを通じて流されることになる。私の町ではよく「総裁、よう目を配ってやって下さい」と皆からいわれたものである。我々も皆が困っていたら助けることこそ任侠の務めと思っている。町内会などでもいろいろなことをやって皆さんのお役に立たさせていただいた。しかし、今では警察がとにかく「ヤクザは悪いからイカン」と言って、そうした地域とのつながりを全部御破算にするように圧力をかけている。ホンマに良いことをしていることは全く宣伝していない。マスコミもヤクザがやっていても正しいことは報道せなアカン。

(再び弁護人交代)

弁護士: 4代目会津小鉄は暴力的行為を助長するとして「指定暴力団」にしていされたが、本当にそうなのか?

高山:  助長などする訳がない。

弁護士: 公安委員会の多くの判決をみると、暴力団は多くの暴力的行為を行っているようであるが、それはどうか?

高山:  それらの行為はあくまで個人でやったことで、悪ければ是正していけばよいのであって、我々がそうした行為を「助長」しているというようなことは絶対にない。それどころか、我々はそうしたことが起きないように防止に腐心してきている。「助長している」というのなら、一体どういう風に「助長」しているのか具体的に説明して欲しい。

弁護士: 助長しないようにするためにあなたはどういう気配りをしてきたか?

高山:  悪けりゃ悪いと判断しなければ、我々の世界では「親の資格」はない。悪い者は破門や絶縁にしているし、なかには自分で指をツメて来るものもいる。

弁護士: 指定暴力団に指定された後にどのような被害があったか?

高山:  仕事の関係で付き合っている所へ警察がアイツらは暴力団屋から付き合うなと脅しをかけたりしている。

弁護士: 琵琶湖砂利舟組合の話をして欲しい。

高山:  この組合に参加している業者は河川修理の仕事を自治体からもらうことがあるが、たまたま私のやっている会社が組合に参加していて私自身も理事長をしていたことから、警察が圧力をかけて組合員の業者への修理許可が止められたりした。同業者が悲鳴をあげているのを見て、私はこの組合から身を引いた。その時期は、私が4代目を襲名してから1年半から2年くらい経った平成6年くらいだったと思う。

弁護士: 記念碑にあなたの名前が載っているのを警察から削れといわれたということもあったか?

高山:  あれは家内の母親が死んだときで、その時の香典をある医療機関が診療所を建設するための資金の一部として寄付した。それに感謝してその医療機関では記念碑を作りワシの名前を刻んだのだが、それに対して警察がワシの名前を削れとその医療機関に圧力をかけた。こんなことが許されて良いのかと思い、ワシは市会にかけろと言った。この医療機関は「この記念碑は私たちの気持ちで書いているのだから断固警察の要求を拒否する」とがんばった。警察は「おまえら警察をナメとんのか」とすごんで帰っていった。また、私の経営するサウナで自分の名入りの額をかけたときも、警察からはずせと言ってきた。このサウナは瀬田から少し東に入った琵琶湖サウナで、その入り口の横に額をかけた。警察は自分らよりもワシのほうが人気があると具合がわるいのや。堅気が出入りしているところでも、「アイツと付き合ったらイカン」といって堅気に圧力をかけよる。滋賀県の桑原組の場合でもそうだが、ヤクザの本業でメシが食えないからやっている事業に対して、警察は「企業謀議」などといってインネンをつけてくる。

弁護士: ゴルフ場からプレイを拒否されたこともありましたか?

高山:  最近でも2ヶ月ほど前にあった。その前もありましたね。ジャパンエースというゴルフ場です。そこだけなく、ほとんどのゴルフ場が警察の指導のもとに我々を退場させます。こうしてどんどん警察主導のルールを作っていっている。現役中にも退場させられた経験はある。その時は名前を変えてまでゴルフに行く気はなかったが、4代目をやめてから1年半くらいしたときにも、警察が来て「アレ(高山)は暴力団関係者じゃないか。プレイさせたらいかん」とゴルフ場に命令しよる。暴対法施行後はこうした締め付けがよりキビシクなった。

弁護士: 家族に対しても警察などからの圧力はあったか?

高山:  私は子供が3人いるが、みんな迷惑を被っている。長男はまったくの堅気で会社を経営しているが、暴対法で定める「指定業者」(いわゆる企業舎弟)と認定された。しかし息子の会社は高山登久太郎とは無関係の企業である。長男はそうした状況は会社にとって好ましくないと思い社長を辞めようとさえした。また、社員が恐喝容疑で警察に10ヶ月も拘置された。その経緯は、長男の会社がある人に5億円を貸したが不渡りにされた。そこで返済の交渉に行ったわけだが、誰でも5億円貸して返してもらえなければ、怒りますやろ。多少の大声も出しますがな。それは警察は「恐喝」したといことにしてしまいますのや。何故か?それは、ワシ(高山登久太郎)が裁判を立てているから、間接的に親族の企業のほうを責め立ててワシに圧力をかけているわけだ。運転手を含む3人を10ヶ月も拘置して、結局その恐喝容疑の裁判では今年になって無罪判決が出ました。それはそうですがな。こんな滅茶苦茶で不当な逮捕・捜査は、暴対法がらみで行われたのは明白で、それ以外はありえない。単に、私が「会津小鉄の会長」であったために起きたことである。

弁護士: 自宅へのガサ入れはあったのか?

高山:  暴対法施行後1−2年経ったころに2回あった。結局、証拠品は何もなし。1回目には、証拠品が無かったので警察は私の名刺をもって帰ったので、ワシはなんで名刺などを持っていくのかと文句を言って取り返した。次の時は、捜索せずに写真だけ撮っていった。こんなガサ入れはイヤガラセ以外の何ものでもない。

弁護士: あなたは平成9年2月に継承式を行って引退しましたね。
高山:  正確には、1月8日に引退を発表し、2月の継承式は名跡継承の儀式である。
弁護士: 指定暴力団の元会長ということで引退後も被害を受けているのか?

高山:  警察からは「暴力団関係者」と言われる。周囲の人からは「先代」と呼ばれるが、これはしかたがない。引退後は、それまでワシの運転手をしていた者も(ヤクザを)辞めさせて、社員にした。また、引退後は本部にも行かないようにするなど、私としてはできるだけ気を配っている。男のケジメ、きちんとした考え方をして身を処しているが、警察やマスコミはそういう見方をしてくれない。警察はそれまでは「(ヤクザを)やめろ、やめろ」と言ってきて、ワシがやめてからも「暴力団関係者」と言っているのは本当にたまらん。今では5代目とも全く無関係である。

弁護士: 仕事上で差別を受けているか?

高山:  受けている。今言ったように、ヤクザを辞めた人間に対しても「暴力団関係者」といったような烙印を押すようなことではイカン。行政はそういう烙印を消してやるようなことをしなければならないはずだ。ヤクザを辞めた人間には、厳しい試練の日々が待っているのである。しかも、そういう人が更正するには相当な力がいるのであって、それを助けてやるのが行政の務めやないか。それを逆に苦況に陥れるようなことを行政がしたらアカンのや。

弁護士: 4代目会津小鉄の構成員の範囲は?総会に出席する人すべてか、あるいはそれを拡大したものか?

高山:  基本的には、盃事をした者を前提としている。

弁護士: 暴対法施行前は、警察はヤクザの団体に対して1次団体、2次団体、3次団体というような呼称を使用していたが、暴対法施行後は、同じ団体を1次組織、2次組織、3次組織と呼ぶようになっている。そしてそれらの組織をまとめて「1団体」と数えるようになっているが。

高山:  基本的には、組織のありかたは暴対法施行前も施行後も変わっていない。団体の数は複数で、それが1つのグループを構成している。だから、下部団体に対しては自分の権限が及ばないのである。このグループは一種の「連合体」のようなものである。

弁護士: 最後に、ここにあなたの戸籍名称と住所が載った官報があるが、登録通称の「高山登久太郎」という名前があるにもかかわらず、このようなものが官報に掲載されたことについてどう思うか?

高山:  まったく、けしからんことだと思う。

以上、本人尋問終了。


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以上の文章は読んでくれたらわしはなにも言うことはない。
ひとつだけ言えば、高山登久太郎前会長はウソをいう男ではない。しらんやつは「突破者」の最後の方をよめや。


この文章を記録し、電子化してくれた【電脳キツネ目組】組員は東京からわざわざこのために来てくれた。彼とその仲間に感謝したい。

                           宮崎 学