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幻のコラム 第3回「再びのシナリオライター」

 確かに年をとると物忘れが激しくなる。最近、人の名前と顔が一致しなかったりすることが多くなってきた。
 しかし、10月29日の衆院テロ防止特別委員会での、守屋武昌前防衛省事務次官の証人喚問の報道は、5年前の鈴木宗男氏喚問時のイヤな感じの記憶を鮮明によび起してくれた。
 5年前、辻元清美議員が「疑惑の総合商社」と声を荒げて鈴木氏に迫る映像を見ながら、私は「イヤな感じ」を持った。この時の喚問の直後には、検察の手によって逮捕されることが確実な鈴木氏を問いつめることへの反発があった。それは、国家権力の手のうちで踊らされ、つまるところ、権力に担保された辻元氏の質問の言葉だけの「戦闘性」への私的な拒否反応であった。その後生まれた「国策捜査」という言葉の契機となった喚問だった。
 さて、そこで今回の喚問である。鈴木氏の時もそうであったように、今回も検察権力は、そのシナリオの中でこの喚問を位置づけているであろう。
 例えば、誰が、守屋氏が200回を超える業者のゴルフ接待をリークできるのは、検察以外にはないことは明らかだ。そうだとするなら、必ず「国策」性を持つ検察の捜査の一部品として今回の喚問を見る必要がある。
しかし、日本にメディアは、その部分にだけは今回も触れることはない。日本のメディアの知力は、物忘れが激しくなってきた私の脳ミソと、どっこいということなのか。

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