- 2003-07-10 (木) 21:46
- 本音のコラム
本音のコラム(19回目)7月10日付
不況が続く日本の映画産業なかで、比較的リスクの少ないストーリーとして重用がられているのが、動物、女性、子供が登場するものとされている。
これは映画に限らずテレビを含む映像のキーワードでもある。
こうしたことから見ると、湾岸戦争時における油まみれの海鳥、今回のイラク戦争での女性捕虜などは、プロパガンダの手法としては現代的で理にかなったものとは言えよう。
ところで、社会の諸現象は「結果」である。それには必ず「原因」がある。この視点からイラク戦争を捉え返してみると、この戦争の原因は「大量破壊兵器の存在」であった。
ところが、ソレがないというのが結果であった。原因がなく結果だけがあったのである。こうなると、米英に残された最後の手段としては、原因を創造するしかない。そこで、映像メディアの手法が助け船となる。
例えば、ジョージと呼ばれる賢い軍用犬が砂漠に埋められていた大量破壊兵器を見つけたというストーリーが考えられることとなるであろう。そしてジョージがニューヨークに紙吹雪の凱旋を行う。これなどは好まれそうな絵柄である。もともと大量破壊兵器の最大の保有国は米であることは周知の事実であり、米本国からこっそり運び埋めておくなどお手のものであろう。
結果と原因に対する冷静な考察が放棄され、映像的に創られた結果だけで時代が流れていることには、違和感を越えた閉塞感を抱くものである。
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