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多数派の性向

本音のコラム(17回目)6月26日付

 世の中には理解に苦しむことがたくさん起きるものである。例えば、テレビの視聴率の最近の傾向として、イラク戦争中にもかかわらず北朝鮮報道の方が視聴者に好まれ視聴率が高いということなどもその一つである。

 テレビが流す北朝鮮報道の特徴は、表面的な現象を同じ映像と同じ趣向で繰り返し流すというものである。北朝鮮という国家、朝鮮労働党という党が、歴史的、国際的にどのように形成され、何故結果として悲劇的な現状に立ち至っているのかと言うことを報道した番組にお目にかかったことはない。しかしイラク戦争報道の場合は北朝鮮報道とは違い、その原因と結果、そして論理を報道しなくては、テレビ番組として成り立たなかった。こうして曲がりなりにも目の前で起こる事態の原因と結果を検証しようとする報道を視聴者が好まなかったということなのであろう。

 目の前で起きる事態への「情緒的」で「軽い」反応、それが現在の多数派の性向である。この性向は、小泉内閣の支持率と通底するものである。つまりリストラにあってもなお「痛み」を与えた政権を支持するサラリーマンとその家族の気分がこれである。イラク戦争報道よりも北朝鮮報道を好む気分と同質のものである。

 原因があるから結果がある。小泉内閣の失政があるから今の不況が、そしてリストラが倒産があるのだ。こうしたことの原因をこの国の多数派は見たくないようである。

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