- 2003-06-05 (木) 15:27
- 本音のコラム
本音のコラム(14回目)6月5日付
本年5月1日、山口組幹部の桑田兼吉氏に対して上告棄却の最高裁決定が下された。これによって同氏の有罪は確定した。
この事件は、警察の逮捕、検察の起訴という初発の段階から、典型的な権力の濫用そのものであった。そうした内容はさておき、最高裁でこの裁判を担当したのが、元神奈川県警本部長の伴侶の女性判事であるところに問題の深刻さがある。
警察不祥事の総合商社といわれる神奈川県警では、取調室で警察官が元ヤクザを射殺したとされるいわゆる「戸部署事件」があり、横浜地裁の民事はこの事実を認定したものの、刑事ではお構いなしという整合性に欠ける事態が発生しているところである。つまり、きわめて不正常な警察行政の責任者として関与した可能性が高い伴侶が最高裁の判事として存在しているということは、どのように強弁しようと社会的公平性を欠くものと言わざるを得ない。
これまでのこの国の裁判所は、警察官の犯罪に対しては、一般と比較して5割安という判決を重ねてきた。このことは、現代社会における建前としての「法の下の平等」が完全に崩壊しているという証左である。
今回の桑田判決は、裁判所が不平等に加え「人」の問題まで内包していることをはしなくも露呈した。
社会のシステムとして裁判所にその役割を求めるということはもはや無駄ということである。官の官による官のための裁判が、今後も行われてゆくであろう。
コメント:1
- 宮崎節子 10-10-23 (土) 23:07
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宮崎学さま
私は5年くらい前から東京新聞を読むようになり、「本音のコラム」は楽しみにしています。もちろん早く辞めてほしい人はいますが。ですが、全体としていいコラムが多いです。きょうはじめて宮崎学氏(なんとお呼びさせていただいたらよろしいのでしょうか。)がかつて書かれていたコラムをここで知り読ませていただいて驚いてしまいました。こんなに難しい(確たるというべきですが)内容は新聞読者にはどんなふうに受け止められたのでしょうか。私の個人的な思いは、こういう質の高い意見に跋扈してほしいですが。こんなに素晴らしいコラムを無料で読ませていただき申し訳ありません。深くお礼申し上げます。
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